
退職日を迎えたメタボン
出勤にはいつもメタボンの後をハハボンが付いてくる。
そもそもは歩かせなきゃいけないという理由から、
毎朝見送ってくれるように習慣化した。
最初はなんか恥ずかしかったんだけど、
足腰が弱くなることを少しでも避けたかった。
数年前は毎朝、最寄りの駅まで見送りにきていた。
しかし、冬を越えるごとに距離が短くなった。
今では手を繋がないと歩行に不安になるハハボンだが、
手を握るだけで足元に力がみなぎってくるから不思議。
ぐいぐい付いてくる(笑)
細い路地が通勤ルート
毎朝、自宅横の細い路地を抜けて会社へ向かう。
所定の位置までくると電柱に体重を預けて笑顔を向けてくる。
メタボンが路地に消えていくまでずーっと見守っている。
でね、気付かれない程度に小さく手を振ってくれている。
しってるよ。
3回振り返ることにしてる
いつからか姿を消す迄に3回振り返ることに決めてる。
ハハボンの喜ぶ姿が地味に嬉しいからだ。
約7年の見送りが今日終わる
今日、初めてハハボンを逆に見送ってみた。
そう、消えたふりして戻ったのだ。
路地に消えてくハハボンの後ろ姿。
大丈夫かな、転ぶなよ。
見送る側になってみると、少し寂しいことを知った。
毎日、この気持ちで見送ってたのかな。
今まで、ありがとう。