バイクでキャンプを始めるのに欠かせない寝袋(シュラフ)。
定番のNANGAやモンベルの他、最近注目されている中国製のネイチャーハイクなどリーズナブルなギアも大人気。
そこで今回は、初心者に向けてバイク乗り目線で選ぶべき寝袋(素材と形状)各項目を深掘りしてご説明します。
更に現時点で最良と感じられる選りすぐりの寝袋5選を最後にご紹介します。
是非、自分にぴったりの寝袋を見つけてキャンツーへ繰り出そう!
この記事を読むことで最初に買うべき寝袋を選べます
〜ユーラシア大陸横断〜
2018年06月 ロシア(ウラジオストク)スタート
2018年12月 ポルトガル(ロカ岬)到達
〜アフリカ大陸縦断〜
2019年01月 モロッコ(タンジェ)スタート
2019年06月 南アフリカ(喜望峰)到達
海外バイク旅の経験を通じて各メディアから情報発信中
結論→春、夏、秋の3シーズンのものを選べば問題ありません。
夏に関しては正直、激安の寝袋で十分に快適に寝られます。
3シーズンなら夏場は下に敷いて上に寝る感じかな。
想定する環境と条件:バイクキャンプで厳冬期を除外。
又、収納バックにはタナックスのMFK-101程度を想定。
お勧めの寝袋を紹介する前に前知識として読み進めてください↓
「ダウン」と「化繊」どちらを選ぶべき?
ダウン(羽毛) | 化学繊維(化繊) | |
長所 | 軽い コンパクト 収納が素早い |
安価、濡れに強い、洗濯が容易にできる、穴が開いても中綿が出てきにくい |
短所 | 高価、濡れに弱い、洗濯が大変、穴が開くと羽毛が出てくる | 重い、収納サイズが大きい、収納するのに時間が掛かる |
その他 | バイクキャンプに選ぶには最高! | バイク キャンプには不向きな素材。但し、厳冬期には室内の結露問題で有利になる場面もある |
結論から言うと、ダウンを選びましょう。
化繊は雨に濡れたりしても乾かせば良いだけでメンテナンスが楽。
その分、ダウンに比べて収納サイズが倍に膨れるので除外。
厳冬期のキャンプであれば話は変わって結露問題もあるので、
候補に入ってくるけれど別の記事で紹介しようと思います。
化繊
濡れても嵩が減らないので保温性が高く、速乾性があるというところがメリット。厳冬期で室内が結露しやすい環境には向いている。こんなところから化繊は濡れに強いと言われる由縁である。
又、洗濯機でジャブジャブと洗えてしまえるのも化繊だから。穴が開いてもダウンとは違い中身が出てくることが少ないので少々乱暴に取り扱えるのもメリット。
但し、ダウンに比べて圧倒的に仕舞寸法が大きくなるのでバイクへ積載するには不向きな点でお勧めしない理由となっている。
ダウン
ダウンジャケットの中身と全く一緒の天然素材。ホワイトグースダウン等の高級天然素材はどれも保温性が高く暖かい。化繊に比べて圧倒的に仕舞寸法が小さくなるのでバイクキャンプに向いている。
化繊に比べても価格が高くなるが初期投資として考えれば高い買い物ではない。各社思考を凝らした商品づくりをしており永久保証なども行っている。穴が空いてダウンが出てきたなどのトラブルにも万全なのだ。
600-700FPが良質な高級ダウン、700FP以上になると超高級と呼ばれる寝袋となる。とは言え、数値の高いFPが暖かいと単純ではない。
600FPと800FPの100gと比較すると800FPが暖かいのですが、膨らんだ嵩が同じであれば暖かさは変わらないと理解しておこう。より膨らむ800FPは600FPと比較すると軽くなる恩恵が受けられるので価格に反映されているのです。
3シーズンの快適使用温度を確認
ネットで探すのであれば3シーズン用と記載があるので基本問題ない。
「快適温度 0℃」と「限界温度 -5℃」を目安にすると良いだろう。
アウトドアショップで買うのであればスタッフから説明を受けよう。
特にバイクキャンプをしたことがある経験者からのアドバイスは貴重。
又、知らないスタッフからのキャンプギア提案には注意しよう。
「マミー型」と「封筒型」どちらを選ぶべき?
バイクキャンプで選ぶならば断然マミー型を購入しましょう!
封筒型は布団のように寝られることがメリットにあるけれど、
マミー型に比べて保温力も減り収納性が悪いので嵩張るのだ。
又、マミー型に比べて製造コストが低いので店頭販売価格も安い。
夏場に車で移動されてファミリーキャンプする人向けだろう。
バイクキャンプにお勧めシュラフ5選
- オーロラライト650DX(ナンガ)
- オーロラライト450DX(ナンガ)
- モンベル ダウンハガー800 #3
- モンベル ダウンハガー800 #2
- ネイチャーハイク(夏限定)
上記から選ぶのがお勧めです。
①オーロラライト650DX(ナンガ)
商品名 | オーロラライト600DX | オーロラライト450DX |
収納時 | Φ17×31cm | Φ14×30cm |
重量 | 1050g | 865g |
フィルパワー(FP) | 760FP | 760FP |
ダウン容量 | 600g | 450g |
コンフォート(快適温度) | -4℃ | -0℃ |
リミット(限界温度) | -11℃ | -5℃ |
エクストリーム(極限温度) | -30℃ | -23℃ |
最初にお勧めしたいのがNANGAのオーロラライト650DXです。
お勧めする4つの理由
- 信頼のMADE IN JAPAN(自社工場生産)
- 永久保障付き
- 防水性能
- 蓄光ジッパー
1. 信頼のMEDE IN JAPAN(自社工場生産)
国内生産で作られている寝袋には安心と信頼がある。
2. 永久保証付き
購入の後押しをしたのが永久保証と防水機能である。
焚火の火で穴が開いた等のトラブルも自社工場で修理してくれるのだ。
それが永久に受けられるというのはユーザー目線からはうれしい限り。
3.防水機能
表生地に使われているのが評価の高いオーロラテックスを使用されている。
外側から水を掛けても力強く弾く優れた防水機能が優秀である。
他社と比べても高価な印象をもったがその価値があると購入に踏み切った。
多孔質ポリウレタン防水コーティング加工を施したナイロン生地。防水性を高めると蒸気透湿性が低下するという問題を高レベルで解決した素材。2レイヤ地で20,000mm・透湿性6,000g/m2/24hrs、という高レベルの防水透湿性能を持っています。
出典:NANGA
4.蓄光ジッパー
更に夜に利用しててありがたいのが蓄光ジップ。
深夜のトイレや温度調節などで開閉する際に活躍する。
快適温度が-4℃、限界温度-11℃と3シーズンにしては非常にハイスペックである。
気温が0℃程であればむしろ暑いくらいの防寒性能だが、寒さが苦手な人はこちらを選ぼう。
キャンプする場所と標高によっては冬でも十分に対応することができるので
私にとってはオールシーズンで頼もしい寝袋となっている。
冬キャンプはやらない、寒がりでないと言う人には次に紹介する
オーロラライト450DXがお勧めできるだろう。
ダウンの量を減らしたモデルで他は全く同じ作りになっている。
②オーロラライト450DX(ナンガ)
商品名 | オーロラライト600DX | オーロラライト450DX |
収納時 | Φ17×31cm | Φ14×30cm |
重量 | 1050g | 865g |
フィルパワー(FP) | 760FP | 760FP |
ダウン容量 | 600g | 450g |
コンフォート(快適温度) | -4℃ | -0℃ |
リミット(限界温度) | -11℃ | -5℃ |
エクストリーム(極限温度) | -30℃ | -23℃ |
600DXとの違いは詰められているダウン容量を減らしたモデル。
600DXはダウン容量が600gで450DXはダウン容量が450gとなる。
ダウンも同じFP750を誇っており最初に買うべき寝袋としてお勧め。
600DXと比べてお財布に優しいので冬のキャンプを想定しない場合、
こちらも3シーズン対応の寝袋である。
③モンベル ダウンハガー800 #3
商品名 | モンベル ダウンハガー800 #3 | モンベル ダウンハガー800 #2 |
収納時 | Φ14×28cm(3.8L) | Φ16×32cm(5.7L) |
重量 | 595g(収納袋含む) | 759g(収納袋含む) |
フィルパワー(FP) | 800 | 800 |
ダウン容量 | 280g(程度) | |
コンフォート(快適温度) | 4℃ | 0℃ |
リミット(限界温度) | -1℃ | -6℃ |
エクストリーム(極限温度) | -16℃ | -23℃ |
モンベル ダウンハガー800#3#1121360 サンライズレッド(SURD) R/ZIP
NANGAに比べてもお手頃価格となるモンベルのダウンハガー800。
3シーズン対応する”#3”がコスパが高くお勧めできる寝袋である。
初心者に人気の3つの理由
- 手頃な価格
- スーパースパイラルストレッチシステム
- 800FP(フィルパワー)
1. 手頃な価格
正規販売価格が3万円を切っている商品にも関わらず、モンベルの細部にこだわった作りには非常にコスパが高い商品となっている。
2. スーパースパイラルストレッチシステム
寝相の悪い私にとっては安いマミー型の寝袋は窮屈に感じることが多かった。
大の字になって寝る癖があるので足元の自由度が少ないと快適に寝られない。
このスーパースパイラルストレッチであれば寝相の悪い人でも快眠できる。
3. 800FP(フィルパワー)
先にハイスペックのNANGAを紹介してきたが、ダウンのフィルパワーだけを見てみるとモンベルが50FP上回っているのがわかる。
費用を抑えてキャンプ道具を揃えたい人にはお勧めできる寝袋です。
④モンベル ダウンハガー800 #2
商品名 | モンベル ダウンハガー800 #3 | モンベル ダウンハガー800 #2 |
収納時 | Φ14×28cm(3.8L) | Φ16×32cm(5.7L) |
重量 | 595g(収納袋含む) | 759g(収納袋含む) |
フィルパワー(FP) | 800 | 800 |
ダウン容量 | 280g(程度) | |
コンフォート(快適温度) | 4℃ | 0℃ |
リミット(限界温度) | -1℃ | -6℃ |
エクストリーム(極限温度) | -16℃ | -23℃ |
購入する際に悩むのが#3と#2のどちらを買おうか問題。
標高の低い冬を想定する人や寒さに弱い方は#2を選びましょう。
⑤ネイチャーハイク(夏季限定封筒型)
こちらはヒロシさんも持っている中華製ネイチャーハイクの寝袋(夏用)です。
最後に紹介したのは圧倒的なコスパなので紹介せずにはいられませんでした。
最近の中国製もバカにできないほどにお洒落で作りもしっかりしている。
Amazonで2千円程度で購入できるので夏専用として大活躍してるんです。
封筒型にも関わらず小さくコンパクトでパッキングが楽なのがまた良いです。
春、秋は信頼が置けるMADE IN JAPANの寝袋を使って快眠。
汗が止まらない夏場専用の寝袋として購入するのがお勧めです。
まとめ
バイクキャンプで選びたい寝袋を5品紹介しましたが、どれも高品質で最初に買うのであれば外れることはないと思います。
中には他社製品に興味がある方もいると思います。購入するのであればカスタマーレビューを参考にすることをお薦めします。
大失敗した寝袋選び
初めてバイクキャンプギアを揃えた際にバイクに乗らないスタッフからお勧めされた寝袋で大失敗してます。
雨を考慮してくれたのでしょうが、化繊寝袋で明らかに大きすぎました。
タナックスMFK-101に入れるとそれだけで一杯になって何も入らない。
仕方なく上に括りつけてキャンプへ行きました。
その一度だけ使って現在は物置に仕舞われています。
経験者からアドバイスを受けよう
アウトドアショップでキャンプギア選びをする時にはバイクキャンプの経験者からアドバイスを受けることがベストです。
いなければ事前に下調べして候補を出しておいてアドバイスを受けましょう。