2022年7月にドバイから世界バイク旅をスタートした額賀さんにインタビューしました。コロナ禍での海外旅では情報の鮮度が生命線。海外へ飛び出そうと考えているライダーはフォローすると有益です。
【No.2】額賀さんにインタビュー
名前 | 額賀さん |
年齢 | 30代 |
身長 | 173cm |
職業 | 元歯科医師 |
バイク歴 | 6年 |
過去の所有バイク | CBR400RR(91年式NC29) |
情報発信 | RIDING THE GLOBE |
テネレ700を選んだ理由を教えてください
自分の旅の相棒としても、一番”ちょうどよい”ポジションにいたのと、シンプルにかっこよいから。
100点満点でいうと何点ですか?
額賀さんによる自己採点は満点!
100点満点の理由
自分には、テネレを正しく評価する程の知識も経験もないけど、シンプルに旅の相棒として100%その役割を果たしてくれている。
テネレ700の良いところ
見た目の割りに軽くとても頑丈。モディファイ次第で自分の1台に仕上げる選択肢も多く、On/Off 問わず旅に出かけられる。
テネレ700の悪いところ
でかくて重心位置が高いので、狭い悪路や山道では取り回しに苦労することもある。
改善したところ
なし
ご自慢のカスタム(こだわり)
一番目を引くのは外装のペイントでしょうか、、、長年雨ざらしにされたような外観で、海外で窃盗の対象となりづらいと思っています。他は、ビッグタンク・ハイマウントマフラー・フェンダーレスなど 多数。
5つに絞って紹介します!
額賀さんに許可をもらったので、個人的に参考になってる5つに絞って紹介。
Safari Tank(ビックタンク)
テネレ700の純正は公表値が16リットル。実燃費を22km程度と考えると、300kmほど走行すると給油を意識するようになる。
海外での無給油区間を想定してビックタンク化した。ジャイアントループのGASバックも所有しているので二つを合わせれば最大で35ℓあることになり渡航距離は約700kmを越える。
驚いたのがポリエチレン製なので、純正タンクよりもかなり軽いという点である。タンクを巨大化させつつ軽量化できるのだ。
Outback Motortek(クラッシュバー)
最強クラスのクラッシュバーだと思う。メーカーが用意した動画では装着後に転倒テストをしている。
クラッシュバーの取り付けの際にフレームに分散されて装着されているか、左右のクラッシュバーが繋がって強度が保たれているか慎重に選んだ。材質がスチール製であることも決め手となっている。
CAMEL ADV(スキッドプレート)
Outback Motortekのクラッシュバーを装着したので揃えても良かったが、取り付け精度とリンク部分を守ってくれないので却下。CAMEL ADVのスキッドプレートであればリンク部分もカバーしてくれて、キャメルの切り抜き加工も洒落てて気に入っている。
CAMEL ADV(フェンダーレスキット)
後述するHP Corseのハイマウントマフラーを装着するためにもリアウインカーの移設が必要となった。ゾウムシのように長く伸びたフェンダーが欧州・北米で不評である。
切断と溶接加工済み
他社製品ではLEDウインカー付属されている中でCAMEL ADVは純正ウインカーを流用できることが決めてとなった。
HP Corse(ハイマウントマフラー)
旧型テネレのセンター出しのマフラーとは違い、テネレ700は横に張り出ている。なぜこのデザインにしたのか理解に苦しむ。
何度か転倒を経験しているが右側は地面にマフラーが接触して簡単に傷が入る。取り付けステーが本体フレームに直付けなので、衝撃が強いとフレームにクラックが入る不安を感じてハイマウントマフラーに変更することにした。
タイヤの種類
PIRELLI SCORPION TRAIL 2
締まったダート程度であれば空気圧(1.4kgf/㎠)を下げて走行すれば不安はない。ブロックパターンよりもアスファルトのカーブでは不安を感じにくい。
過去に装着したタイヤ
MOTOZ Tractionater Adventure
25(オン):75(オフ)の割合で作られている。純正のPIRELLI SCORPION RALLYと比べてアスファルトではノイズが大きく長時間走行すると疲れる。
テネレはこんな人にお勧めです!
バイクで旅をしたい人、バイクで悪路をガンガン走りたい人
テネレ700でどんな冒険をしたい?
UAE北東部、オマーンの飛び地ムサンダムとの国境付近にある山 Jebel Jais にて。
イエメンとの国境にほど近い街 サルフェイトへの道中。
オマーンの首都 マスカットの旧市街マトラ地区に路駐している。
オマーン北の飛び地ムサンダムにある山 Jebel Al Harim に上るも、途中で諦めて引き返してきたところ。気温は48℃前後で、とりあえず道で横になって休憩している。
オマーン半島南端部 野営撤収後に朝日が昇る。
オマーン南部の街、サラーラへの長い道中。海岸沿いの砂漠地帯で、アラビア湾へ落ちていく夕日を望む。
テネレ700の競合バイクは何ですか?
- アフリカツイン(CRF1000L)
アフリカツインではなくテネレ700を選んだ理由
東京モーターサイクルショーで両方に跨ってみた。アフリカツインは足付きがよかったが、重くて取り回しに困りそうといった印象。
一方、テネレ700は事前に聞いていた通り足付きが悪いがタンクも小さくシャープに映った。電子制御がなくてシンプルな作りにも共感できた。
開発コンセプトにある「Ténéré700は、1台で世界中どこにでも行けるバイクです」とあるようにオン1:オフ9の割合が自分の思い描く世界バイク旅にピッタリと感じた。
ミドルクラスに限った話ではないものの、アドベンチャーツアラーオーナーの多くは、オン9:オフ1という割合で愛車を使っている。頻繁に林道に出かける人でも8:2前後で、7:3というケースはめったにないと思う。そういった実情を把握していたにも関わらず、テネレ700の開発陣は、オン1:オフ9という姿勢で開発をスタート。その背景には、“オフロード性能がしっかり作り込まれたモデルは、市街地を含めた日常域=オンロードも楽しめる”という意識があったそうだ。
出典:BikeBros
乗り換え前のバイク
CBR400RR(91年式NC29)
普通の社会人として結婚し順風満帆に暮らしていたなかで、本格的に海外バイク旅に挑戦したいと思い始めたときに行った四国のロングツーリング。
瀬戸大橋の横風が強烈で転倒しないか肝を冷やした記憶が残っている。
他に所有しているバイク
上記画像のCBR400RRを、日本にいる友人に預けて旅をしています。
テネレ700を追加した理由
世界バイク旅の相棒として選んだ。
本来、スーパースポーツが大好きなので、海外バイク旅に行かなければ違うバイクを選んだかもしれない。
テネレ700の新車価格はどう感じますか?
Ténéré700 | Africa Twin | Tiger 800 | F800GS | |
価格 | 1,287,000(税込) | 1,639,000(税込) | 1,731,300(税込) | 2,042,000(税込) |
排気量 | 688cc | 998cc | 800cc | 798cc |
車重 | 205kg | 250kg | 218kg | 256kg |
シート高 | 875mm | 830mm | 880mm | 820mm |
全長 | 2,370mm | 2,310mm | 2,215mm | 2,310mm |
全幅 | 905mm | 960mm | 805mm | 950mm |
全高 | 1,455mm | 1,445mm | 1,390mm | 1,460mm |
テネレ700に求める改善点と要望
1速から2速へのアクセルワークに対するドンつき感と重心の位置。後はプラグ抜く時にタンク外さないといけないのは大変です(笑)
ワールドレイドに興味はありますか?
排気量 | 689cc |
エンジン | 水冷4ストDOHC4バルブ並列2気筒 |
シート高 | 890mm |
車両重量 | 220kg |
テネレ700はABSのオン・オフ切り替えだったが、3つのモードを選択することができるようになった。右ハンドルにはスイッチで切り替えが可能。
- モード1:ABSオン
- モード2:前輪ABSオン、後輪ABSオフ
- モード3:前後ともにABSオフ
デュアルタンクが採用された23ℓの巨大タンクが最も特徴的である。連続渡航距離は500km程度まで伸びている。
スマートフォンに「MyRide」をインストールすることで連携が取れる優れもの。
「国内販売希望!」皆様の声を聞かせてください
「問い合わせフォーム」から熱い思いを聞かせてください。
あなたにとってどんなバイクですか?
旅の相棒として多くの競合バイクと比較して選んだテネレ700。結果、大正解であり大満足。砂漠を単独走行する孤独な中で、車重の軽さとオフロードの走破性が非常に頼もしい。
旅の終わりを決めずに日本から飛び出したけど、いつかは日本へ帰国します。車体に残された「傷」には冒険の過酷さと共に当時の記憶が刻まれます。自分の愛機で走ったからこそ、旅を振り返ることができる。バイバックでは味わえない醍醐味だと思います。
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「こんなこと聞いて欲しい!」というご要望や、インタビューを受けてあげてもいいよという方がいましたら、お問い合わせフォームからお願いします🙇♂️
でかさは改善不可能ですね(笑)