アルタイは朝靄で始まった
肌を突き刺す紫外線は朝靄のお陰で和らいでいる。
出発までには霧が消えていれば良いのだが…。
昨晩、ホテルにチェックインを終えてバイクに荷物を取りに行くと、
玄関前にはドイツ人女性ライダーが到着したばかりだった。
ヘルメットを外すまでは女性と気がつかずに驚いたっけ。
バイクに目を写すと、ビックタンクを装着した小排気量のオフ車。
燃費換算すると600kmを越えると話す。
道中に300km無給油区間があると聞いてたけどGSはあるから大丈夫よ。
と、アドバイスを貰えた。
それにしても、1人で走り切ってきたと聞いて頼もしいを越して、
何者なんだろうと、個人的に興味が湧いてきた。
ナビに目を写すと、ガーミンが取り付けてある。
俺のスマホナビは日差しが強いと高温表示になって画面真っ黒。
このモンゴルで使い物にならなくなる場面があった。
涼しいモンゴルでそんな状況ではアフリカでは問題化すると直感。
彼女にその不安を打ち明けると、いつ行くの?と聞かれた。
年末か年明け頃かなと答えると、”なら連絡ちょうだい”。
えっ、ん・ん・ん?
話を聞くと、その頃にはドイツに戻っているから貸してあげるだって。
なんて心優しい女性なんだろう。
ドイツに入国し他ので借りようと、
彼女の連絡先を探したが結局は見つからず。
あれから無事にモンゴルのオアシスへ辿り着いたのだろうか。